いりあい

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日本語[編集]

名詞[編集]

いりあい

  1. (法令など)、入、入村落の住民が、村落で共有または共用されている山林などで、薪炭のための柴草、肥料とする落ち葉その他野草やキノコなどを採取する習慣、またはそのような習慣を許す山林、すなわち入会地。
    • 中牧山 大窪山(室伏、乙カ妻ノ北ニ在リ)ノ西北ヘ連ナレリ、中牧諸村ヨリ入会故ニ山ノ名トス。(木暮理太郎『秩父の奥山』)
    • 村里の境界は今日はすべて地図の上に顕されているが、以前は原野山林には双方の入会が多く、問題となるのは田畠の連接し、道路交通の開かれた方面であって、これがまた越石入石の所属関係や新町村の併合によって、少しずつ不明になろうとしている。(柳田國男『地名の研究』)
    • だつてそうでねえか!戦争すんで農地改革つうので、爪に火いとぼすようにして、金え拵えてよ、もとの入会分譲してもらつて、やつとまあ、これで小さいながら田地持ちの百姓だと、お前さま、勇んで稼いでるもんに、こんな事する奴、鬼だねえか!(三好十郎『ぼたもち』)
  2. 【入相】
    1. 日暮れどき
      • 翌日は花また二ツ咲きぬ、いづれも入相の頃しぼみて東雲しののめに別なるが開く(泉鏡花『草あやめ』)
    2. 「入相の鐘」の略。
      • 夕暮の入相の音、ひぐらしのこえ、それからそれにつれて周囲の小寺から次ぎ次ぎに打ち鳴らされる小さな鐘などをぼんやり聞いていると、何んともかとも言いようのない気もちがされて来るのだった。(堀辰雄『かげろうの日記』)

複合語[編集]

語義1