老牛犢を舐る

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日本語[編集]

成句[編集]

老牛舐る(ろうぎゅうとくをねぶる)

  1. (年老いた牛が仔牛を舐め回して可愛がる様子から)子供溺愛することのたとえ。特に謙遜の際に言う表現
    • この事実にちょうすれば温和を主とするとはいえ、必ずしも不正なる要求に対しても唯々諾々いいだくだく、これに盲従もうじゅうせよとの意ではなかったことがわかる。ゆえに人にはあくまでも男らしい気骨がなければ宗教の主旨しゅしにもかなわなくなる。人は軟骨動物ではない。愛とは単に老牛がこうしむるの類にとどまらぬ。しかしてこれはただに男子にかぎらず、女子においてもまた然りである。――新渡戸稲造 (1929年). “図書カード:自警録”. 青空文庫. 2023年5月14日閲覧。

異表記・別形[編集]

由来[編集]

後漢書・楊彪伝』より。

(白文)子脩為曹操所殺。操見彪。問曰。公何瘦之甚。対曰。愧無日磾先見之明。猶懐老牛舐犢之愛。

参考[編集]

  • 范曄撰、章懐太子註『後漢書列伝』第44巻、鈴木義宗句点、鈴木義宗、1884年4月、15頁。
  • 『故事・俗信 ことわざ大辞典』尚学図書編集、小学館、1982年2月、1235頁。