かたこり
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日本語
[編集]名詞
[編集]関連語
[編集]語源
[編集]夏目漱石『門』(1910年新聞掲載)の以下の箇所が、この症状について「凝った」と言う表現を使用した初出とされる。
- 座敷へ来て見ると、御米は眉を寄せて、右の手で自分の肩を抑えながら、胸まで蒲団の外へ乗り出していた。宗助はほとんど器械的に、同じ所へ手を出した。そうして御米の抑えている上から、固く骨の角を攫んだ。
- 「もう少し後の方」と御米が訴えるように云った。宗助の手が御米の思う所へ落ちつくまでには、二度も三度もそこここと位置を易えなければならなかった。指で圧してみると、頸と肩の継目の少し背中へ寄った局部が、石のように凝っていた。御米は男の力いっぱいにそれを抑えてくれと頼んだ。
但し、同年発表の文書にはすでに以下の表現がある。
- 一體唐は詩賦文章の時代で、經學の如き肩の凝るものは嫌ひであつた。(狩野直喜 『日本國見在書目録に就いて』)
また、江戸末期の書籍にも「痃癖の凝り」といった表現が見られるため、漱石にのみ帰されるかは一概に言えない(新聞を通して全国に広まったという可能性はある)。なお、この表現が一般的になる以前は「肩が張る」「打肩」等の表現を用いていた。
翻訳
[編集]- 肩が凝ります。
- 英語:I have stiff shoulders.