たはむれ

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古典日本語[編集]

語源[編集]

名詞[編集]

たはむれれ】

  1. 遊び興じること。また、その遊び。
    足へ何といふ字をかいてやるヨなどといふこと流行(はやる)とぞ。かかるたはむれが、あどけなくておもしろかるべし《人情本・春色恵の花 二》
  2. 本気でなく、事をすること。遊びやなぐさみですること。かりそめなこと。また、ふざけること。いたずら。わるさ。
    嫌疑の者やあると、たはむれにも咎む《春曙抄本枕 四三》
    たはむれに母を背負ひて そのあまり軽きに泣きて 三歩あゆまず《一握の砂〈石川啄木〉我を愛する歌》
  3. 本気でなく、遊びやからかいとして言うこと。ふざけて言うこと。冗談。
    わらはるる時にもむげにはらだちてたはむれしらぬ人ぞうたてき《教訓和歌西明寺百首(室町末)》
  4. (性行為) 男女の性的交渉を冗談めかしていう語。また、男女がいちゃつくこと。また、本気でない男女の交わり。浮気。
    昼寝の房枕夜すがらの調謔(タハムレ)此上臈十六の春の色《浮世草子・男色大鑑 四》
  • 「春曙抄本枕草子」の例は、諸写本には「たはふれ」とある。