ひいて

出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』
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日本語[編集]

副詞[編集]

ひいていて】

  1. その延長として。それが原因となって。さらに進んで。
    • まう一つ考へて見ると、昔は非常に尊い人が、女と一しよにやすむ処が、それであつたらしい。それから延いて、尊い人の胤を宿した人を、やすみどころ・みやすどころなどゝ呼ぶ、平安朝の語が出来て来たのだと思ふ。(折口信夫「古代に於ける言語伝承の推移」)
    • 吾人は全然知らぬ自然界の事物に對するよりも、よく其の物の名稱を知り形状を知るときに、そこに心から其の物を愛する情が起る。故に草木の如きもその名稱・形態より延いて生活状態までも知るやうになれば、到底離るべからざる愛着心を感ずる。(丹波敬三「大植物圖鑑 序」)
    • 路ばたの木槿は馬に喰はれけり(芭蕉)/この句は私の大好きな句である。延いて木槿の花も好きなものゝ一つとなつた。(若山牧水「樹木とその葉 秋風の音」)