トーク:あげしお

出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』
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「川が逆流すること」[編集]

ShikiHでございます。できれば語義に「海の潮が満ちてくることに伴って、川が逆流すること」を載せたいと思います。用例をあげます。

  • 上げ潮につれて灰色の帆を半ば張った伝馬船(てんまぶね)が一艘(そう)、二艘とまれに川を上って来るが、どの船もひっそりと静まって、舵(かじ)を執(と)る人の有無(うむ)さえもわからない。(芥川龍之介『大川の水』1912年)
  •  もう、ゆりかもめの季節が去った晩春の夜の大川は、上げ潮どきの小波をひたひたと石垣に寄せ、なごやかに更けてゆくのであった。(みやこ鳥、佐藤垢石)
  • 「窓の下には満潮(アゲシホ)の大川の水が緩く流れて」(魔風恋風〔1903〕〈小杉天外〉後・執持)

もっと詳しく言えば、海の満潮に伴って大川(隅田川)の水が逆流すること。東京では「あげしお」はほぼこの意味に限られます。東京方言かもしれません。現在の語義「潮が満ちてくること」ではちょっとまずい。「川に潮が満ちる」って言えるだろうか。しかしながら、「川の逆流」を載せている辞書はみあたらないので、現状のままにしておきます。辞書にはないが、用例から導かれる語義については、正確性検証中のページの「諧音」のところで議論されましたが、結論がでていないようですから。--ShikiH (トーク) 2016年3月14日 (月) 02:46 (UTC)[返信]

特にご異論が無いようなので、もちろん今後もいくらでも本文は改訂できますから、この語義を本文に書き加えます。なお、江戸・東京方言だろうと判断します。有栖川有栖の『鍵の掛かった男』でも、中之島の水晶橋から男がペットボトルが上流に流されているのを見ているところがあって、「満潮」と表現されていました。--ShikiH (トーク) 2016年8月1日 (月) 04:37 (UTC)(先におことわりすべきでしたが、正確性検証中のページの様子を見て、このように致しました。)--ShikiH (トーク) 2016年9月30日 (金) 17:00 (UTC)[返信]

東京方言である旨を書きました。よその地域の人はあんまり「上げ潮」言わないだろうという推測なんですが、今日読んでいた川端康成の『浅草紅団』のなかに、言問橋付近に繋留してある船に関連して「満潮」と書いてありました。--ShikiH (トーク) 2016年10月2日 (日) 06:00 (UTC) 冗長なので一部を削除しました。--ShikiH (トーク) 2016年10月2日 (日) 13:58 (UTC)[返信]