出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』
- (東京式) ばかばかしい [bàkábákáshíꜜì] (中高型 – [5])
- IPA(?): [ba̠ka̠ba̠ka̠ɕiː]
- (京阪式) ばかばかしい
ばかばかしい【馬鹿馬鹿しい】
- 全く馬鹿げている。
- 可哀そうなのは、作家である。うっかり高笑いもできなくなった。作品を、精神修養の教科書として取り扱われたのでは、たまったものじゃない。猥雑なことを語っていても、その話手がまじめな顔をしていると、まじめな顔をしているから、それは、まじめな話である。笑いながら厳粛のことを語っていても、それは、笑いながら語っているから、ばかばかしい嘘言である。おかしい。(太宰治 『一歩前進二歩退却』)
- 全く価値がない、無意味である。取るに足りない。
- 正義だの、信実だの、愛だの、考えてみれば、くだらない。人を殺して自分が生きる。それが人間世界の定法ではなかったか。ああ、何もかも、ばかばかしい。私は、醜い裏切り者だ。どうとも、勝手にするがよい。やんぬる哉。(太宰治 『走れメロス』)
- 程度が甚だしい。
- 「オーライ!」ばかばかしく大きい声で叫んで、「カムオン!」またばかばかしく叫んで、飲食店から飛んで出た。(太宰治 『花燭 燭をともして昼を継がむ。』)