開店
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日本語
[編集]名詞
[編集]- 新しく店を開業すること。
- 英国デボンシャイアのある町に百二十年来営業を続けている牛肉屋があるが、開店の昔から今日まで店に屋号というものがない。(寺田寅彦「話の種」)〔1907年〕[1]
- その日またはその時期の店の営業、商売を始めること。
- もうその頃、日本では、酒がそろそろ無くなりかけていて、酒場の前に行列を作って午後五時の開店を待ち、酒場のマスタアに大いにあいそを言いながら、やっと半合か一合の酒にありつけるという有様であった。(太宰治「未帰還の友に」)〔1946年〕[2]
対義語
[編集]複合語
[編集]動詞
[編集]- (自動詞)その日またはその時期の店の営業、商売が始まる。
- 朝のおそいこの街はまだ半分眠りの中だが、めざす商会別館はさすがに開店している。(坂口安吾「明治開化 安吾捕物」)〔1952年〕[3]
- (自動詞)店が新たに開業する。
- もしもここに医学温泉旅館というものが開店して、そこに泊るお客は名医の診察をうけ、自分の病気を発見し適切な処方をうけて週末の一日を休養して帰るなら、彼らの幸運は甚大であるに相違ない。(坂口安吾「影のない犯人」)〔1953年〕[4]
- (他動詞)店を新たに開業する。
- 前頭ドンジリの千鳥波五郎が廃業してトンカツ屋を開店することになったとき、町内の紺屋へ頼んだノレンが届いてみると「腕自慢、江戸前トンカツ、千鳥足」と意気な書体でそめあげてある。(坂口安吾「ニューフェイス」)〔1948年〕[5]
- サ行変格活用
- 開店-する
註
[編集]- ↑ 青空文庫(2006年7月13日作成)(底本:「寺田寅彦全集 第十二巻」岩波書店、1997年11月21日発行)https://www.aozora.gr.jp/cards/000042/files/43570_23765.html 2019年5月13日参照。
- ↑ 青空文庫(2000年4月7日公開、2005年11月4日修正)(底本:「太宰治全集8」ちくま文庫、筑摩書房、1989年4月25日第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/000035/files/297_20163.html 2019年5月13日参照。
- ↑ 青空文庫(2006年5月23日作成、2016年3月31日修正)(底本:「坂口安吾全集 10」筑摩書房、1998年11月20日初版第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/001095/files/43217_23309.html 2019年5月13日参照。
- ↑ 青空文庫(2009年4月18日作成、2013年9月28日修正)(底本:「坂口安吾全集 14」筑摩書房、1999年6月20日初版第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/001095/files/42955_34953.html 2019年5月13日参照。
- ↑ 青空文庫(2007年7月24日作成)(底本:「坂口安吾全集 06」筑摩書房、1998年7月20日初版第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/001095/files/42839_27733.html 2019年5月13日参照。