賀する

出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』
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日本語[編集]

動詞[編集]

する (がする)

  1. (他動詞, 文章語) 祝う
    • 1909年、与謝野晶子「離婚について」[1]
      離婚をして双方幸福の生涯に入った人も少くないと存じます。そういう場合には社会はその人たちの離婚を賀しても宜しいでしょう。
    • 1917年、原勝郎「東山時代における一縉紳の生活」[2]
      長享三年二月に至ってようやく権大納言となったが、その延引したのにすこぶる不平であった。昇進を賀する客が済々焉とやって来るけれども、嬉しくもないと日記に書いている。
    • 1940年、和辻哲郎「日本精神史研究 改訂版」[3]
      一世紀の後、空海の時代もすでに去って藤原氏専権時代がまさに始まろうとしたころに(嘉祥二年、続日本後紀、巻十九)、興福寺の法師が仁明天皇の宝算四十を賀した種々の催しをやった。

活用[編集]

賀-する 動詞活用表日本語の活用
サ行変格活用
語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形


する する すれ せよ
しろ
各活用形の基礎的な結合例
意味 語形 結合
否定 賀しない 未然形 + ない
否定 賀せず 未然形 +
自発・受身
可能・尊敬
賀される 未然形 + れる
丁寧 賀します 連用形 + ます
過去・完了・状態 賀した 連用形 +
言い切り 賀する 終止形のみ
名詞化 賀すること 連体形 + こと
仮定条件 賀すれば 仮定形 +
命令 賀せよ
賀しろ
命令形のみ

[編集]

  1. 青空文庫(2002年1月10日公開、2012年9月16日修正。底本:「与謝野晶子評論集」岩波文庫、岩波書店、1994(平成6年)年6月6日10刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/000885/files/3318_48838.html
  2. 青空文庫(2005年1月5日作成。底本:「現代日本思想大系27 歴史の思想」筑摩書房、1965(昭和40)年1月15日発行)https://www.aozora.gr.jp/cards/001037/files/4995_17362.html
  3. 青空文庫(2017年12月10日作成。底本:「日本精神史研究」岩波文庫、岩波書店、2007(平成19)年1月25日第16刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/001395/files/49905_63366.html