そのひぐらし

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日本語[編集]

名詞[編集]

そのひぐらし【そのらし】

  1. 安定的生活基盤余裕のある財産などを持た毎日生活すること。または、そのようなことをしている人。
    • 古代にあっては下級民に余れる資産なく、多数は所謂その日暮らしであって、一旦飢饉でもあると、餓莩たちまち路に横たわるというのが普通であった。(喜田貞吉「特殊部落と細民部落・密集部落」)〔1919年〕[1]
    • こっちもその日ぐらしだから、力になるなんて口幅ったいことは云えやしない、けれどもこれまではどんな些細なことでもうちあけあい、相談しあって来たんです(山本周五郎「赤ひげ診療譚」)〔1958年〕[2]
    • 作品の行きづまりは、私のようなその日ぐらしの不流行の作家にとって、すなわち生活の行きづまりでもあります。(太宰治「風の便り」)〔1942年〕[3]

翻訳[編集]

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  1. 青空文庫(2013年1月11日作成)(底本:「被差別部落とは何か」河出書房新社、2008年2月29日初版)https://www.aozora.gr.jp/cards/001344/files/54432_49949.html 2019年12月21日参照。
  2. 青空文庫(2018年10月24日作成)(底本:「山本周五郎全集第十一巻 赤ひげ診療譚・五瓣の椿」新潮社、1981年10月25日)https://www.aozora.gr.jp/cards/001869/files/57843_66336.html 2019年12月21日参照。
  3. 青空文庫(2000年4月1日公開、2004年3月4日修正)(底本:「太宰治全集4」ちくま文庫、筑摩書房、1988年12月1日第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/000035/files/283_15064.html 2019年12月21日参照。