余裕

出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』
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日本語[編集]

名詞[編集]

(よゆう)

  1. 余っていてゆたかであること。時間金銭スケジュールなどにゆとりがあること。
    • その頃は、私にも、少しお金の余裕があったのである。(太宰治『東京八景(苦難の或人に贈る)』)
    • 覚え書を覚え書のまま発表するのは時間の余裕に乏しい為である。(芥川龍之介『鸚鵡―大震覚え書の一つ―』)
    • 私は目下例の通り断り切れなくなつて、引き受けた原稿を、うんうん云ひながら書いてゐるので、あなたの出された問題に応じる丈、頭を整理してゐる余裕がありません。(芥川龍之介『はつきりした形をとる為めに』)
  2. 精神的ゆったりとして焦らないこと。気楽のんびりしていること。
    • もう少し私は詩の中に余裕をもちたい。「笑ひ」といふやうなものをゆつくり詩に書いてみたい。(尾形亀之助『私と詩』)
    • 少し、蒼白めた顔をして、上背のある荒木が、長い、厚い刀を構えていた。半兵衛より、ずっと高くて、がっしりしていた。羽織もなく、鎖鉢巻をして、十分に、軽い身なりであった。そして、その脣に、微かな余裕の笑をみせ、その呼吸は落ちつき、その構えは十分に、その足は正確に――、(略)(直木三十五『寛永武道鑑』)
    • 余裕の表情。余裕のコメント。
  3. 時間や金銭、スケジュール、態度などに意図的にゆとりや幅をもたせること。
    • 湯本から荷置場迄登り四時間下り三時間と見て、合計十三時間の行程であるが、これは余裕のある見積りであるから、天候さえよければ困難ではあるまい。(木暮理太郎『那須、尾瀬、赤城、志賀高原』)
    • なにごとも余裕を持ってあたらないと。事態は深刻ですけど。(片岡義男『物のかたちのバラッド』)
  4. 余力を残してにできること。制約が少なく容易なこと。問題にならないこと。楽勝
    • そのくらいのことなら余裕でできる。

関連語[編集]