出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』
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日本語[編集]
名詞・形容動詞[編集]
伊 達(だて)
- 人目をひくように、派手に振舞うこと。
- 好みが粋であること。
- 私は貧乏が嫌いなのである。生きている限りは、ひとに御馳走をし、伊達な着物を着ていたいのである。(太宰治『玩具』)
- (「伊達ではない」などの否定形を伴う形で、又は接頭辞的に)見栄えはよいが、役に立たない、又は中身が伴っていないこと。
- 伊達眼鏡、伊達マスク
- 「そんならひとつ盤に相談しときまひよ。」といふ詞は伊達ではない。それを聴いては、もうどんな道理を持つて行つても空しかつた。交渉に行つた記者はかんかんになつて引き下つた。(織田作之助『聴雨』)
- いいか、この柳田君はな、なりかたちこそ小さいが、恐いものを持っているぞ、これ見ろ、この長い刀をよく見ろ、伊達に差しているのではないぞ、抜けるのだぞ、抜けば斬るのだぞ、貴様のようなでぶといえども、芋を切るように真二つにこの刀で人が斬れるのだぞ、この人のなりかたちが小さいからって呑んでかかっちゃいかんぞよ。(中里介山 『大菩薩峠 恐山の巻』)
- 読み
- 元は、「伊」の字も読んで「いだて」と読む。韋駄天に因む名で、元は地名から、後にそこを有した伊達氏などに引き継がれた。
- 意味
- 伊達政宗が朝鮮出兵時に家来にあつらえさせた戦装束が大変に華美なもので、上洛の道中において盛んに巷間の噂となったことから。