帯説
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日本語[編集]
語源[編集]
大槻文彦編『大言海』の序文「本書編纂に当りて」で、中国語における表現方法として「不用の語を附帯せしめて用ゐること」として紹介されたことが由来とされる。[1]
名詞[編集]
- 反対の、または対をなす意味の漢字で構成される二字熟語で、一方の字の意味が熟語全体の意味に反映されていない熟語。中国語には同音の漢字が多いため、耳で聞いても区別できるように、不要な字を付け加えたと考えられる。
具体例[編集]
熟語全体としての意味に関係しないと思われる字を太字で示す。
また、『大言海』の序文では以下のような事例も紹介されている。
- 『易経』の「潤之以風雨」(之を潤すに風雨を以てす)における「風雨」
- 「一旦緩急あれば」の「緩急」
- 「利害」「早晩」は、文脈によっては帯説として用いられることがある。
- 緑色を表す「翡翠」[3]
- 「国家」「自家」は、「家」の字を帯説として用いることが多い。
- 北京語における「睡覚」(意味は「眠る」。睡觉参照)
- 朝鮮語における「虎狼」(意味は「トラ」。호랑이参照)
- 「子に職を譲る」などの場面で用いられる「与奪」