弱冠

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日本語[編集]

名詞[編集]

(じゃっかん)

  1. 二十歳の異称。はたち
    そもそも義塾の生徒、その年長ずるというも、二十歳前後にして、二十五歳以上の者は稀なるべし。概してこれを弱冠の年齢といわざるをえず。たとい天稟の才あるも、社会人事経験に乏しきは、むろんにして、いわば無勘弁の少年と評するも不当に非ざるべし。(福沢諭吉『経世の学、また講究すべし』)
  2. (本来的には誤用、修飾に用いて)若くして
    ナポレオンは一七九六年三月二日弱冠二十六歳にしてイタリア軍司令官に任ぜられ、同二十六日ニースに着任、いよいよ多年の考案に依る作戦を実行することとなった。(w:石原莞爾 『最終戦争論・戦争史大観』)

用法[編集]

  • しばしば「若冠」という誤記がなされる。また本来は男性に対してのみ用いる表現である。

出典[編集]

二十歳を「弱」と称し、冠をかぶる、即ち正装をする年齢となったことから。

  • 礼記・曲礼上
    【白文】
    人生十年曰幼 學 二十曰弱 冠 三十曰壯 有室 四十曰強 而仕 五十曰艾 服官政 六十曰耆 指使 七十曰老 而傳 八十九十曰耄 七年曰悼 悼與耄雖有罪不加刑焉 百年曰期 頤
    【訓読文】
    人生十年を「幼」と曰ふ、學ぶ。二十を「弱」と曰ふ、冠す。三十を「壯」と曰ふ、室有り。四十を「強」と曰ふ、而して仕ふ。五十を「艾」と曰ふ、官、政に服す。六十を「耆」と曰ふ、使を指す。七十を「老」と曰ふ、而して傳ふ。八十九十を「耄」と曰ふ、七年「悼」と曰ふ、悼と耄とは罪有りと雖へども刑を加えず。百年を「期」と曰ふ、頤う。
    【現代語訳】
    生まれてから十年目を「」と言い、先生について学び始めるときである。二十を「」と言い、元服して冠をかぶる歳である。三十を「」といい、結婚をする歳である。四十を「」と言って、正式に仕える。五十を「」といい、部下に指図するようになる。六十を「」と言い、部下に任せられるようになる。七十を「」と言い、後任に引き継ぐ。八十九十を「」といい、七歳を「」というが、悼までと耄からとは、過ちを犯しても、刑を加えられることはない。百歳を「期」といい、周囲が大事に養う。
    この時期(周代)は現在の半年を1年とする暦をもちいており、その年齢計算であるという説がある。