出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』
活用と結合例
各活用形の基礎的な結合例
意味 | 語形 | 結合 |
否定 | 仮借しない | 未然形 + ない |
否定(古風) | 仮借せず | 未然形 + ず |
自発・受身 可能・尊敬 | 仮借される | 未然形 + れる |
丁寧 | 仮借します | 連用形 + ます |
過去・完了・状態 | 仮借した | 連用形 + た |
言い切り | 仮借する | 終止形のみ |
名詞化 | 仮借すること | 連体形 + こと |
仮定条件 | 仮借すれば | 仮定形 + ば |
命令 | 仮借しろ 仮借せよ | 命令形のみ |
仮借 (かしゃ 又は かしゃく)([1])
- 漢字の用字法の一つで、ある語に用いられる漢字を、発音が同一または類似する別の語にも用いること[2]。六書の一つ。
- 「我」という字はのこぎりをかたどった象形文字で、「のこぎり」を意味する{/*ngaiʔ/}という語を書き表すために作られた字であるが、それと音が近い一人称の{/*ngaaiʔ/}という語を書き表すのにも用いられる。
- 仮借と呼べるためには元の語と仮借した後の語が別の語であればよく、意味や語源の近さはあまり関係がない。
- ↑ 通常の読みは「かしゃ」。多くの国語辞典でも「かしゃ」を主見出しとしている。
- ↑ William H. Baxter, A Handbook of Old Chinese Phonology, Mouton de Gruyter, 1992, pp. 360-361。