会意形声文字
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日本語
[編集]名詞
[編集]- 漢字の造字法の一つで、会意文字と形声文字の特徴を併せ持つもの。六書にはない造字法であるが、従来形声文字と分類されていたものが、その音を表す文字も類縁の文字を選んでいるという仮説から造字法として区分したものである。例えば、「清」は従来、「水」が意味を表し「青(セイ)」が音をつけ「水が澄んだ」を意味する形声文字であると説明されていたが、そもそも、文字成立前からある音声言語「*tsing」(上古音は異なる)の音が「澄んだ」を意味し、そのため、「青」の文字を使用しているとされる。共通の音符をもつ「静」、「晴」、「精」なども同様の基本義から成る。学説としては、中国における右文説に起源を有し、現在において、従来、形声文字とされていたもののほとんどは会意形声文字とする説もある。しかし、こうした考えは資料と一致していない記述が含まれていたり根拠のない憶測に基づいていたりする(例として、「静」は「耕」や「朿」とも、「晴」は「夝」や「星」とも書かれる等、音符の交換や通仮は頻繁に発生しており「音を表す文字も類縁の文字を選んでいるという事実」は確認されていない[1])ためコンセンサスを得られておらず、言語学では音符の関連性(字源)と音声言語の関連性(語源)とを混同せず個別に扱うのが通常である[2]。
関連語
[編集]外部リンク
[編集]- ↑ 劉釗 『古文字構形学(修訂本)』 福建人民出版社、2011年。
白於藍 『簡帛古書通仮字大系』 福建人民出版社、2017年。
禤健聡 『戦国楚系簡帛用字習慣研究』 科学出版社、2017年。 - ↑ Axel Schuessler, ABC Etymological Dictionary of old chinese, University of Hawaii Press, 2006。
William H. Baxter and Laurent Sagart, Old Chinese - A New Reconstruction, Oxford University Press, 2014。
漢字と語のはなし - かんじのはなし、2021年4月21日。