gũtũ

出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』
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キクユ語[編集]

語源[編集]

Hinde (1904) は英語 ear に対応するキクユ語「ジョゴウィニ方言」(Jogowini dialect)の訳語として kutu を記録している[1]。なお、これに対応するカンバ語「ウル方言」(Ulu dialect; マチャコスから海岸部にかけての方言)は matu 、カンバ語「ンガニャワ方言」(Nganyawa dialect; キツイ地区の方言)は kutu とされている[1]

発音(?)[編集]

  • IPA: /ɣòtǒꜜ/
Armstrong (1940) では cũũcũguukamũguĩrũhĩgĩkuũrũkũnyamũiruũtataatamũtwe と共に2音節かつ孤立形で「中昇」という声調を帯びる語とされており[2]、湯川 (1981) ではこれら12語は「昇型」アクセントの名詞と分類されている[3]
  • 〔キアンブ方言〕湯川 (1981, 1985) ともに guukangwacĩnyamũkanyamũũtamũtwe などと同じ「昇型」アクセントの名詞であるとしている[3][4]
  • 〔ナイロビ方言〕湯川 (1985:193,197,200) によると孤立形は [ɣòtǒ] であるが、後ろに gwakwa〈私の〉が続く場合は [ɣòtò ɣóákóá]、 前に がある場合は [né ɣótǒ]、前に ti がある場合は [tí ɣótò] となるなど前後に他の語が存在するか、存在する場合はどのような種類の語であるかによってアクセントの変動が見られる[4]

名詞[編集]

 クラス15(複数: matũ[5]

部分語[編集]

ことわざ[編集]

参照[編集]

脚注[編集]

  1. 1.0 1.1 Hinde, Hildegarde (1904). Vocabularies of the Kamba and Kikuyu languages of East Africa, pp. 20–21. Cambridge: Cambridge University Press.
  2. Armstrong, Lilias E. (1940). The Phonetic and Tonal Structure of Kikuyu. London: Oxford University Press. (Also in 2018 by Routledge).
  3. 3.0 3.1 湯川恭敏 (1981).「キクユ語名詞アクセント試論――リムル方言について――」 『アジア・アフリカ言語文化研究』22, 75-123.
  4. 4.0 4.1 湯川恭敏 (1985).「キクユ語名詞アクセント再論」 『アジア・アフリカ言語文化研究』29, 190-231.
  5. "tũ" in Benson, T.G. (1964). Kikuyu-English dictionary, p. 476. Oxford: Clarendon Press.