ごまめの歯ぎしり

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日本語[編集]

成句[編集]

ごまめのぎしり

  1. (「ごまめ」は「片口鰯」の稚魚を干したもので、ごく小さい魚が憤怒で歯ぎしりをするように)実力のない者・とるに足りない者が、いくら批判をしたところで何も変わるものではないということのたとえ、またそういうことをするものではないという戒め。
    • 即ち社会といふ大組織の前によし一個人が頑張つて見ても、急行列車の突進して来る軌道上に犬が吠えてる様なもので、いくら吠えてもごまめの歯ぎしり到底埒が明かぬと多くの人は云ふのだけれ共、実際軌道の傍に居る一人の男が、今走つて来る汽車は気に食はぬから止めてやれと思ふたら、唯一投手の労、軌道の繋ぎ目のネヂに触れゝば、よし犬には出来ない芸当でも、理智を具へた人間ならやりおほせる事が出来るといふ譬へ話である。(山本宣治 『婦人雑誌と猫』)