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mũtĩ

出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』

カンバ語

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語源

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バントゥ祖語 *-tí より[1]キクユ語 mũtĩ と同源[1]

発音

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名詞

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mũtĩ(複数: mĩtĩ

  1. 〔マチャコス方言〕

脚注

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  1. 1 2 3 Clements, George N. and Kevin C. Ford (1979). "Kikuyu Tone Shift and Its Synchronic Consequences", p. 187. In Linguistic Inquiry, Vol. 10, No. 2, pp. 179210.

参考文献

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キクユ語

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語源

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バントゥ祖語 *-tí より[1]カンバ語 mũtĩ と同源[1]

Hinde (1904) は英語 tree に対応するキクユ語「ジョゴウィニ方言」(Jogowini dialect)の訳語として muti(複数: miti)を記録している[2]。なお、これに対応するカンバ語「ウル方言」(Ulu dialect; マチャコスから海岸部にかけての方言)は muti(複数: mitino)、カンバ語「ンガニャワ方言」(Nganyawa dialect; キツイ地区の方言)は mti、スワヒリ語mti(複数: miti)とされている[2]

発音

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Armstrong (1940:49,206,210) によると孤立形の声調パターンは「中中」であるが、前に が置かれて Nĩ mũtĩ.「木である。」と言い切る場合は を含めて「高、高、低めかつ昇」、前に ti が置かれて Ti mũtĩ.「木ではない。」と言い切る場合は ti を含めて「高、高、低め」となるなど前後に他の語が存在するか、存在する場合はどのような種類の語であるかによって声調の変動が見られる。Benson (1964:xxi) も孤立形や 、ti が前に置かれた場合についてアームストロングとほぼ同様の分析を行っている。Armstrong (1940) ではこの名詞を代表例とした mũcingamũhakanjagĩmũrũthi などと同じ「moteクラス」という声調クラスに分類されている[3]。Benson (1964) では声調クラスの分類は「クラス2」で、他に同クラスの1音節語幹語には、ndĩ などがある。
  • 〔キアンブ方言〕湯川 (1981) では kahiũ などと同じ「潜在的昇型」というアクセントの型に分類されている[4]が、湯川 (1985) では「潜在的昇型」は mũkangitĩmwĩrĩkĩrobotonyũmba などと同じ「准昇型」に統合されている[5]
  • 〔リムル方言〕湯川 (1981:79) によると孤立形は mòtè]。後ろに ũyũ〈この〉が続く場合は [mòtè òjó]、wakwa〈私の〉が続く場合も [mòtè wáákóá]、後ろに がある場合も [mòtè né] であるが、前に がある場合は [nè mótě]、前に ti がある場合は [tì mótè] となるなど前後に他の語が存在するか、存在する場合はどのような種類の語であるかによってアクセントの変動が見られる[4]。なお、ti の高さについてはリムル方言と同じくキアンブ方言に属するナイロビ方言を調査した湯川 (1985:199) で高いと訂正されている[5]
  • 〔ナイロビ方言〕湯川 (1985:195,199,201) で後ろに wakwa がある場合と前に や ti がある場合が示されているが、 が []、ti が [] となっている点以外は 湯川 (1981) と同じである。また、前に kũhe(動詞〈与える〉の不定形)がくる場合には [kòhɛ̀ mótè](湯川 1985: 202)となる[5]

名詞

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 クラス3(複数: mĩtĩ

  1. 樹木[6]
  2. [6]
  3. 矢柄[6]
  4. 〔複数のみ〕薬草[6]

部分語

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語義1:〈樹木〉

全体語

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語義3:〈矢柄〉

派生語

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名詞:

  • mũtĩ-mũirũ クラス 3

ことわざ

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関連語

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名詞:

参照

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語義1:

語義2:

語義4:

脚注

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  1. 1 2 3 Clements, George N. and Kevin C. Ford (1979). "Kikuyu Tone Shift and Its Synchronic Consequences", p. 187. In Linguistic Inquiry, Vol. 10, No. 2, pp. 179210.
  2. 1 2 Hinde, Hildegarde (1904). Vocabularies of the Kamba and Kikuyu languages of East Africa, pp. 6061. Cambridge: Cambridge University Press.
  3. Armstrong, Lilias E. (1940). The Phonetic and Tonal Structure of Kikuyu. Rep. 1967. (Also in 2018 by Routledge).
  4. 1 2 湯川恭敏 (1981).「キクユ語名詞アクセント試論――リムル方言について――」 『アジア・アフリカ言語文化研究』22, 75-123.
  5. 1 2 3 湯川恭敏 (1985).「キクユ語名詞アクセント再論」 『アジア・アフリカ言語文化研究』29, 190-231.
  6. 1 2 3 4 "tĩ" in Benson, T.G. (1964). Kikuyu-English dictionary, p. 453. Oxford: Clarendon Press.