嚢中

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日本語[編集]

名詞[編集]

(のうちゅう)

    • 嚢中の錐
    • 鎌倉は、守り口、七つもあり。多くの兵を要す。もしも一つの口が破れしならば、本營は、忽ち嚢中の鼠となる也。(大町桂月 『國府臺』)
  1. 財布
    • 莫謾愁沽酒 囊中自有錢(賀知章『題袁氏別業』)
      マンに酒をうをうれうることかれ 囊中おのづかぜに有り
      (怪しげなものと)馬鹿にして、(もてなしの)酒を買いに行くかを心配するものではない。財布の中には銭はある。
    • 嚢中に四銭しかない、三銭で入浴、一銭でヒトモジ一把、文字通りの無一物だ(種田山頭火 『行乞記 三八九日記』)
    • 大変に御馳走があって二の膳付の豊富な晩食を食わされたのでいささか嚢中懸念があったではないかと思う。(寺田寅彦 『初旅』)

関連語[編集]

翻訳[編集]