わかつ

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日本語[編集]

発音[編集]

動詞[編集]

わかつかつ】

  1. (他動詞) 分ける分割する。
    • 田令によればこの園地もまた、地の多少に従って、人口に応じて、均しく分かたれるのである。(和辻哲郎「日本精神史研究」)〔1922年〕[1]
  2. (他動詞) 分け合う。共有する。
    • 昔は、人に道を譲り、人と利福を分かつという事が美徳の一つに数えられた。(寺田寅彦「電車の混雑について」)〔1922年〕[2]
    • そして人は音楽会において、群衆のうちに、自分一人ではあまりに大きすぎる喜びを分かつべき、ある眼を、ある友を、本能的に捜し求める。(ロマン・ローラン「ジャン・クリストフ」、豊島与志雄訳)〔1921年訳〕[3]
  3. (他動詞) (頒つ)分配する。頒布する。
  4. (他動詞) わきまえる。良いか悪いかよく考えて判断する。
  5. (他動詞) (主に打消しを伴い)区別する。
    • 昼夜を分かたず

活用[編集]

慣用句・複合語[編集]


古典日本語[編集]

発音[編集]

三拍動詞二類(?)

動詞[編集]

わかつかつ

  1. (現代語に同じ)わかつ。

活用[編集]

わか-つ 動詞活用表日本語の活用
タ行四段活用
語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形
わか

[編集]

  1. 青空文庫(2017年12月10日作成)(底本:「日本精神史研究」岩波文庫、岩波書店、2007年1月25日第16刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/001395/files/49905_63366.html 2019年8月17日参照。
  2. 青空文庫(2003年6月26日作成)(底本:「寺田寅彦随筆集 第二巻」小宮豊隆編、岩波文庫、岩波書店、1997年5月6日第70刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/000042/files/2449_11267.html 2019年8月17日参照。
  3. 青空文庫(2008年1月27日作成)(底本:「ジャン・クリストフ(二)」岩波文庫、岩波書店、1986年7月16日改版第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/001093/files/42594_29601.html 2020年6月23日参照。