出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』
- 会意。「八」(左右にわけるの意)+「刀」(分ける道具)。「わける」を意味する漢語{分 /*pən/}を表す字。
- わける。別々にする
- ばらばらに散らばる。わかれる
- 割り当てられたもの
- 物質を作っている基となるもの
- 元となる組織などから枝分かれしたもの
- なすべきこと
- 人との関係
- 物の程度
- (時間、角度、割合、温度)などの単位
- ↑ Axel Schuessler, ABC Etymological Dictionary of old chinese, University of Hawaii Press, 2006, pp. 234-235.
- (ブン) 分け与えられたもの。わけまえ。
- (ブン) 金額や時間、労力などに相当するもの。
- 稼いだ分は会社に還元する。
- 遅れた分を取り戻さなくては。
- 時間をかけた分いい作品に仕上がった。
- (ブン) 立場や身分。分際。
- (ブン) 物事の様子・状態。
- (ブン) ことの範囲。
- (ブ) 立場や身分。身の程。
- (ブ) うまくいく可能性。有利性。勝敗の比率。
- こちらに分がある。
- これまでの対戦は10勝1敗と分がいい。
- (ブ) 利益の上がりやすさ。儲けの比率。
- (フン)時間の単位。60秒=1分、60分=1時間。読みは直前の数詞の音に合わせフン、ブン、プンと変化する。
- (フン)角度の単位。60秒=1分、60分=1度。読みは上に同じ。
- (ブ)ある単位の十分の一の大きさ。古い時代には、単位数に満たない端数を単位の後ろに10分の1の単位ごとに分、100分の1を厘……などであらわした。
- 全体の中で占める割合で十分の一。
- 九分九厘(全体を1とした時の0.99)勝てる。
- 腹八分(全体を1とした時の0.8)
- 五分咲きの桜(全体を1とした時の0.5)
- 割合の単位。1割=10分、1分=10厘。江戸時代頃からの用法。
- 温度の単位。1度=10分。
- 尺貫法における長さの単位。1寸=10分。
- 五分刈(髪を0.5寸(≒15mm)の長さで刈る)
- 三分角(縦横の長さがともに0.3寸(≒9mm))の落款印
- (ブ) 江戸時代の貨幣単位。一両の4分の1をあらわす。
- (ブン)…に相当する分量。
- (ブン)分割すること。わかれること。
- (ブン)(「A分のB」の形で)分数を表示する。
- 五分の三 (= 3/5)
- 456分の123 (= 123/456)
字典掲載
康熙字典 |
136ページ, 4文字目 |
諸橋大漢和辞典 (修訂第2版) |
1853 |
新潮日本語漢字辞典 (2008) |
840/841 |
角川大字源 (1992) |
669/670 |
講談社新大字典 (1993) |
1124 |
大漢語林 (1992) |
829 |
三星漢韓大辞典 (1988) |
304ページ, 12文字目 |
漢語大字典 (1986-1989) |
1巻, 321ページ, 3文字目 |