同字

出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』
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日本語[編集]

名詞[編集]

(どうじ)

  1. 字体が同一または互いに異体字の関係にあり、使い分けがない文字。特に漢字について言う。
  2. 詩歌における禁制の一つで、近接した同じ字を使うこと。
    • 一句中に同字用ひるは差支なきも、一首中に句を別にして同字を重ね用ひるは、原則として厭むべきものとされてゐる。(河上肇『閑人詩話』)〔1879年 - 1946年〕
    • 『梅村載筆』に、義堂三句ながら同字を蹈む事日本で始めなり、そのは、〈馬頭角を生ずるはまた難きにあらず、山上遣るもまた難からず、難きはこれ難中の難一あり、夕陽門外人を待つこと難し〉。(南方熊楠『十二支考 馬に関する民俗と伝説』)〔1918年〕

用法[編集]

異体字の関係にあることを表す用語としてほかに「正字」や「俗字」があるが、それらが標準的・非標準的の区別をするのに対して、語義1の用法での「同字」は標準的かどうかを区別しない。

発音(?)[編集]

ど↗ーじ

関連語[編集]

対義語[編集]
複合語[編集]

参考文献[編集]

  • 廣木一人編(2010年)『連歌辞典』「同字」、ISBN 4490107781