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ruwe

出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』

アイヌ語

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カナ表記 ルヱ/ルウェ

発音

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語源

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ru痕跡・事実 の所属形。

名詞

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ruwe (形式名詞)

  1. 文末で、判断断定確認の語気を付与する。
    • ruwe un. (疑問に対する肯定の返事) その通り。そうだよ。
    • ...... ruwe ? ……ですか? ……なの? (疑問文を作る)
      • totek no esokay ruwe?
        あなたたちはお元気ですか?(正式な挨拶)
    • ...... ruwe ne. (事実であることの断定) …なのだ。……のです。

用法

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ruwe neという表現は、アイヌ語の他の主観性証拠性表現と違って、客観事実について述べる時に用いられ、また他と比べて高い頻度で使われ、特に昔話や伝説を語る時に頻繁に使われる。また、女性よりも男性のほうがよく使う表現である。日本語の「のだ」「んだ」などに類似して、場面転換や話の総括をする統括的な働きをするため、よくruwe ne akusuのように共起する。[2]

関連語

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動詞

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ruwe (自動詞, 1項動詞)

  1. ふとい。

対義語

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  • áne (アネ)細い

出典

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  1. 貝澤とぅるしの (1969), “6-1 ウエペケㇾ「ヌサコㇿカムイ イカオピューキ」(祭壇を司る神さまが私 を助けた)”, 第2年次調査研究報告書1/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月 
  2. 吉川佳見 (2020), “ruwe ne の「語り」における機能についての試論”, 千葉大学 ユーラシア言語文化論 22: 257-271 
  3. 鍋澤ねぷき (1969), “17-8 カムイユカㇻ「イワンレクトゥㇱペ(ノペ)」(六つ首の化け物)”, 第2年次調査研究報告書3/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月 
  4. 平賀さだも (1969), “13-2 ユカㇻ「アペサㇰスクㇷ゚ ワッカサㇰスクㇷ゚」(火なしに育った、水 なしに育った)”, 第2年次調査研究報告書2/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月 
  5. 貝澤とぅるしの (1969), “2-2 ウエペケㇾ「ランコ カッケマッ」(桂の木の女神)”, 第2年次調査研究報告書1/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月 
  6. 平賀さだも (1969), “11-2 ウエペケㇾ「シㇼマオッテ」(シㇼマオッテ)”, 第2年次調査研究報告書2/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月 
  7. 貝澤とぅるしの (1969), “3-2 ウエペケㇾ「テックㇷ゚ ウㇱ ヘカチ」(翼の生えた少年)”, 第2年次調査研究報告書1/3 (文化庁 アイヌ語の保存・継承に必要なアーカイブ化に関する調査研究事業), 2015年3月