コンテンツにスキップ

出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』

漢字

[編集]

字源

[編集]

「吹」には三種類の字が存在する(別字衝突)。

  1. 甲骨文字および金文隷定字。
    • 構形本義未詳。「たりる」を意味する漢語 /*tsok/}に用いる例がある[字源 1]
    • のちにこの字が変化して「足」の字が生じた。「足」については足#字源を参照。
    • かつてこの字を「吹く」と解釈する説があった[字源 2]が、これは誤った分析であり、「吹く」とは関係がない。
  2. 前漢代に見られる「吹」。
    • 」 + 音符 /*KƏM/」の略体から成る形声文字、あるいは「𲊩」の略体。「あくび」を意味する漢語{ /*kʰamh/}に用いられている[字源 3]
    • のち「口」を省略して単体の「欠」が用いられるようになった。「欠」については欠#字源を参照。
    • この字も「吹く」とは関係がない。
  3. 後漢代から今日に至るまでの「吹」。
    • 」の分化字。「ふく」を意味する漢語{ /*[kʰl]oi/}に用いる[字源 4]
    • もと「炊」が{吹}を表す字であったが、偏を入れ替えた。「炊」については炊#字源を参照。

字形演変

[編集]
「吹」の演変
「吹」の演変

参考文献

[編集]
  1. 陳聞達《説“足”字的形體來源兼論相關問題》『第九届中国文字発展論壇論文集』中州古籍出版社、2024年、90-97頁。
  2. 黄徳寛主編 『古文字譜系疏証』 商務印書館、2007年、2298頁。
    林志強等評注 『《文源》評注』 中国社会科学出版社、2017年、423頁。
  3. 布之道《説字小記(一)》、2025年。
  4. 陳聞達《説“足”字的形體來源兼論相關問題》『第九届中国文字発展論壇論文集』中州古籍出版社、2024年、91頁。

[編集]
中古音1漢音呉音普通話朝鮮語ベトナム語
A 昌支平スイchuīxuy
B 昌寘去スイchuīxuy

^1. 中古音は『広韻』による反切。

意義

[編集]

( )内に対応する訓を示した。

動詞
[編集]

(ふ-く)

  1. 口をすぼめて急激に息を出す。
    • ゆっくりと息を出すのはという。
    1. 口をすぼめて急激に息を出すことで、管楽器を演奏する。
  2. 風が吹く。
名詞
[編集]
  1. 管楽器による音楽。吹奏楽。

日本語

[編集]
常用漢字

熟語

[編集]

中国語

[編集]

*

動詞

[編集]
  1. (風・息など)
  2. (管楽器を)かなでる
  3. 法螺を吹く
  4. 破談にする。

朝鮮語

[編集]

*

ベトナム語

[編集]

*

文字情報

[編集]
U+5439, 吹
CJK 統合漢字-5439

[U+5438]
CJK Unified Ideographs
[U+543A]
文字コード (文字集合規格)
-
日本
中国
台湾
  • Big5: 0xA76A
  • CNS 11643: 1面 0x494C
韓国
  • KS X 1001: 0x7623
漢点字 六点漢字
字典掲載
康熙字典 179ページ, 13文字目
諸橋大漢和辞典 (修訂第2版) 3373
新潮日本語漢字辞典 (2008) 1341
角川大字源 (1992) 1104
講談社新大字典 (1993) 1821
大漢語林 (1992) 1304
三星漢韓大辞典 (1988) 397ページ, 7文字目
漢語大字典 (1986–1989) 1巻、593ページ、3文字目