出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』
漢字
- 形声。原字は「弓」の弦の部分に印を加えた指事文字。[字源 1]。のち、弦の部分が分離、声符化し「玄」となる。[字源 2]。「つる」を意味する漢語{弦 /*giin/}を表す字。
- 「弦」の上古音は/*[ɢ]ˤi[n]/、「玄」は/*[ɢ]ʷˤi[n]/のように再構されているが、「玄」は語頭子音が唇音化(ʷ)しており(合口)、唇音化していない(開口)「弦」とは原則的には諧声しないため、成り立ち上からも形声文字としていいかは疑問が残る[字源 3]。
- ↑ 李孝定編述 『甲骨文字集釈』 中央研究院歴史語言研究所、1970年、3858頁。
王子楊 「甲骨文“弦”字補釈——兼談“弦”与“幻”的関係」 『文史』2023年1期、5-18頁。
- ↑ 季旭昇『説文新證』882頁-
- ↑ 野原将揮『戦国出土資料と上古中国語声母研究』p.48 2.4.3 開口の違い(円唇性の有無)
- (ゲン、つる)弓のつる。
- (ゲン)(幾何学)円周上の二点を結ぶ線分。
- (ゲン)(絃の代用字)弦楽器の糸。また弦楽器の略。
弦 *
- 弓のつる。
- (幾何学)弦。
弦 *
- 弓のつる。
- (幾何学)弦。
字典掲載
康熙字典
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357ページ, 31文字目
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諸橋大漢和辞典 (修訂第2版)
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9754
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新潮日本語漢字辞典 (2008)
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3256
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角川大字源 (1992)
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2603
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講談社新大字典 (1993)
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4545
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大漢語林 (1992)
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3147
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三星漢韓大辞典 (1988)
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674ページ, 13文字目
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漢語大字典 (1986-1989)
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2巻, 993ページ, 7文字目
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