無下

日本語

名詞・形容動詞

無下 (むげ)

1. 疑う余地のないこと。まさにその通り。紛れもない。
2. まったく問題にもならないさま。味気なくつまらないこと。論外。
3. まったく劣っているさま。どうしようもないこと。
4. 甚だしく身分が低いこと。卑しい。下賤。
5. 冷淡なさま。すげないさま。そっけないさま。
6. むやみなさま。やたらなさま。

活用と結合例

無下-だ 形容動詞活用表（日本語の活用）

ダ活用
語幹	未然形	連用形	終止形	連体形	仮定形	命令形
無下	だろ	だっ で に	だ	な	なら	(無し)

各活用形の基礎的な結合例

意味	語形	結合
推量・意志	無下だろう	未然形 + う
過去・完了	無下だった	連用形 + た
否定形	無下でない	連用形 + ない
自動詞化	無下になる	連用形 + なる
言い切り	無下だ	終止形のみ
名詞化	無下なこと	連体形 + こと
仮定条件	無下ならば	仮定形 + ば
様態	無下そうだ	語幹 + そうだ

関連語

• 派生語: 無下に
• 成句: 無下にする

古典日本語

形容動詞

無下 (むげ)

1. あまりにひどい。非常に良くない。
2. 甚だしい。むやみだ。
3. まさにその通り。紛れもない。
4. 甚だしく身分が低いこと。卑しい。下賤。
5. (連用形で否定・打消語を伴って)ちっとも。全然。
6. (まれ) 甚だしく冷酷であること。残酷。
7. (まれ) 悲惨であること、惨めであること。
8. (まれ) むなしいこと。無意味で役に立たないこと。無駄。

基本形	語幹	未然形	連用形	終止形	連体形	已然形	命令形	活用の種類
無下なり	無下	-なら	-なり	-なり	-なる	-なれ	-なれ	ナリ活用
			-に