utaspa

アイヌ語

カナ表記 ウタㇱパ

発音

• IPA^(?): /u.tas.pa/, [ʔu.taʃ.pa]

語源

u-「互いに」 +‎ taspa 複数「～を交換する」

動詞

utaspa (自動詞, １項動詞)

1. 互（たが）いに交代（こうたい）する。
   • ウタㇱパ パㇰノ

     utaspa pakno

     互いに

   • エヤㇺ ウタㇱパ ウエヤㇺ ノ オカ ヤン」

     eyam utaspa ueyam no oka yan.

     大切に、二人で代わる代わる大切にしていてくれよ。」

   • ネン ヘカチ ノッキㇼ ヘカチ サパ エウㇱ ペ チセ ソイ タ オロ ウタㇱパ

     nen hekaci notkir hekaci sapa eus pe cise soy ta oro utaspa

     その少年の顎とあたまになっている者が、家の外に行きかって、

   • イエランカラㇷ゚ アシヌマ カ アエランカラㇷ゚ ウタㇱパ キ ヒネ オラ

     i=erankarap asinuma ka a=erankarap utaspa ki hine ora

     私に対し挨拶を述べ、私も挨拶を交換したのですがその後は

   • ウタシバ・バクノ・／ウヹカブ・イタク・／アコロユビ・ドラノ・／キバ・ルヹネ・

     utaspa pakno / uekap itak / a=kor yupi turano / ki pa ruwe ne.

     （彼は）お互いに／挨拶を／私の兄さんと／しあった。

副詞

utaspa

1. 互（たが）いに
   • オピッタ ウタㇱパ ウタウキアン ウトㇰパアン コㇿ

     opitta utaspa utawki=an utokpa=an kor

     皆互いにまさかりで切り合い、刻み合うと、

   • ウタㇱパ ア ウタㇱパ ア アエウカスイ ワ チセカㇻパ

     utaspa a utaspa a a=eukasuy wa cisekarpa

     代わる代わる助け合って、家を作った。

   • イㇼワㇰ ネ アコン ネ オッカイポ キ ワ ウタㇱパ ウエニㇱテアン コㇿ

     irwak ne a=kor_ ne okkaypo ki wa utaspa ueniste=an kor

     その若者とは兄弟のようにして互いに頼りあいながら

   • ウタㇱパ ウコシネウパアン アイネ

     utaspa ukosinewpa=an ayne

     互いに行き来してい て、

   • オラノ ウタㇱパ ウヌカン ランケ ヤッカ

     orano utaspa unukar_ ranke yakka

     すると互いに顔を見合わせながらも、

   • アオカ トゥラノ イㇼワㇰ コラチ ウラムアン ウタㇱパ キ コㇿ

     aoka turano irwak koraci uramu=an utaspa ki kor

     私達は兄弟のように互いを思っていたのだが、

   • イソイケ タ アン ワ トゥ チセ ネ オカアン ワ ウタㇱパ ウエプンキネアン

     i=soyke ta an wa tu cise ne oka=an wa utaspa uepunkine=an

     我が家のすぐ近くにいて２つの家でそれぞれ暮らし互いに助け合っている

   • ユプタリ トゥラノ ウタㇱパ パイェ ランケ アㇻキ ランケ クス

     yuputari turano utaspa paye ranke arki ranke kusu

     旦那の兄達と一緒に代わる代わる行って来て、いつもそうしていたので

   • ウタㇱパ ウミㇷ゚ミ パㇰノ ウトクイェコㇿ ルウェ アヌカㇻ クス

     utaspa umipmi pakno utokuyekor ruwe a=nukar kusu

     互いに、互いの着物を着るくらい仲睦まじい様子を私は見たので

派生語

• utaspano (ウタㇱパノ)「お互いに」

派生語

• itasa (イタサ)「交代する」