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帯する

出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』

日本語

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発音

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動詞

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する (たいする)

  1. (他動詞) 武具を、特にを〕身に付ける
    • 1907年、大隈重信「明治文明史上に於ける福沢翁」[1]
      ところがその圧迫が来れば来るほど百倍して勇気を揮い起す。無論申すまでもなく、古い写真がこの塾には残っているに相違ない。丁髷を結って大小を帯して真に不様な風をしている。
    • 1931年、谷崎潤一郎「武州公秘話」[2]
      もし甲冑を帯していなかったら、今少し体つきの工合なども分るのであろうが、惜しい哉此の服装ではたゞ顔だけしか見ることが出来ない。
    • 1934年、林不忘「丹下左膳」[3]
      武器を持っていないのが、一期の不覚だった。刀を帯しているのは、結城左京ほか、二、三人だけ。
  2. (他動詞) 〔上位者の命令や高い身分といった権力権威帯びたものを〕有する
    • 1922年、喜田貞吉「奥州における御館藤原氏」[4]
      平家、西海に没落した後に至っても、彼は義仲とともに頼朝を夾撃すべきの院宣をまで帯しているのである。これに向う頼朝は勢い朝敵の地位に立たなければならんのである。
    • 1928年、国枝史郎「血ぬられた懐刀」[5]
      「目下伏見から幸蔵主殿が、太閤殿下のお旨を帯して、聚楽にご滞在なされて居られる。この際そのような振舞いをして、よろしいものでござろうかな?」
    • 1939年、本庄陸男「石狩川」[6]
      しかし、そう云うけれど、あの人は傑いにちがいない、何故なら、彼はかくかくの位階勲等を帯している、と。おこぼれを頂戴したその成りあがりものはそう自己弁護するのだ。

活用

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たい-する 動詞活用表日本語の活用
サ行変格活用
語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形
たい

する する すれ せよ
しろ
各活用形の基礎的な結合例
意味 語形 結合
否定 たいしない 未然形 + ない
否定 たいせず 未然形 +
自発・受身
可能・尊敬
たいされる 未然形 + れる
丁寧 たいします 連用形 + ます
過去・完了・状態 たいした 連用形 +
言い切り たいする 終止形のみ
名詞化 たいすること 連体形 + こと
仮定条件 たいすれば 仮定形 +
命令 たいせよ
たいしろ
命令形のみ

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  1. 青空文庫(2018年1月27日作成。底本:「大隈重信演説談話集」岩波文庫、岩波書店、2016(平成28)年3月16日第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/001879/files/57989_63872.html
  2. 青空文庫(2016年9月9日作成。底本:「武州公秘話」中公文庫、中央公論社、2005(平成17)年5月25日改版発行)https://www.aozora.gr.jp/cards/001383/files/56869_60050.html
  3. 青空文庫(2003年2月26日作成、2013年1月29日修正。底本:「林不忘傑作選5 丹下左膳(五) 日光の巻」山手書房新社、1992(平成4)年9月20日初版)https://www.aozora.gr.jp/cards/000290/files/1800_9299.html
  4. 青空文庫(2013年4月14日作成、2014年7月27日修正。底本:「喜田貞吉著作集 第九巻 蝦夷の研究」平凡社、1980(昭和55)年5月25日初版第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/001344/files/49760_50612.html
  5. 青空文庫(2005年6月3日作成。底本:「国枝史郎伝奇全集 巻五」未知谷、1993(平成5)年7月20日初版)https://www.aozora.gr.jp/cards/000255/files/43748_18691.html
  6. 青空文庫(2013年7月20日作成、2013年10月15日修正。底本:「石狩川 上」新日本文庫、新日本出版社、1978(昭和53)年8月25日初版。「石狩川 下」新日本文庫、新日本出版社、1978(昭和53)年9月30日初版)https://www.aozora.gr.jp/cards/000303/files/1875_51093.html