おかしい
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日本語
[編集]語源
[編集]発音
[編集]形容詞
[編集]- 笑いたくなる。おもしろい。滑稽だ。馬鹿らしい。馬鹿馬鹿しい。
- やんちゃな彼女が、さも尤もらしく桜の枝を上げたり下げたりしているのがおかしく、彼等はひとりでに笑えた。(宮本百合子『高台寺』)
- 普通ではない。妙だ。異常だ。
- 「あなた!」と不意に背後の障子が開いた。妻は、息をはづませてゐる。「あなた、孝ちやんが死んだのですつて!」思ひきり障子に掴まつた右の手先が、おかしいほど震えてゐた。(佐佐木茂索『ある死、次の死』)
- 日光の不足と、 炭塵と、有毒ガスを含んだ空気と、温度と気圧の異常とで、眼に見えて身体がおかしくなってゆく。(小林多喜二『蟹工船』)
- その甚五が一年ほど前から、挙動がおかしくなりました。赤木医師の話では、自分は専門医じゃないし、正式に診察したわけでないからよく判らないけれど、アル中の気もあるようだし、鬱状態が歴然とあらわれているようだとのことでした。(梅崎春生『凡人凡語』)
- 「なんだか空合いがおかしくなって来たな。」と、四郎兵衛は空を仰ぎながら言った。(岡本綺堂『恨みの蠑螺』)
- 怪しい。不審だ。変だ。
- 「その息子という奴がおかしくねえか」/「でも、その息子というのは近所でも評判の親孝行だそうですぜ」/ 評判の孝行息子が親殺しの大罪を犯そうとは思われないので、半七も少し迷った。(岡本綺堂『半七捕物帳 猫騒動』)
- 「栗の木、栗の木、やまねこがここを通らなかったかい。」とききました。栗の木はちょっとしずかになって、/「やまねこなら、けさはやく、馬車でひがしの方へ飛んで行きましたよ。」と答えました。/「東ならぼくのいく方だねえ、おかしいな、とにかくもっといってみよう。栗の木ありがとう。」(宮沢賢治『どんぐりと山猫』)
- つじつまが合わない。筋違いだ。まちがっている。不合理だ。正しくない。
- どの国とどの国とに対しては文化交換をやるが、他の国とは文化交換をしないというような態度は、対手が大使や公使を交換している国である以上、一寸おかしいだろう。(戸坂潤『社会時評』)
- 「平生(ふだん)ですら、そうなら病気の時はなおさらだ。病気の時に友達が世話をするのは、誰から云ったっておかしくはないはずだ」(夏目漱石『野分』)
- (「してもおかしくない」などの形で)することは不自然ではない。十分に可能性がある。
- この学校のことだ、いまなら、ボードセイリングやサーフィンどころか、スキューバ・クラブぐらいあっても、おかしくない。(鶴岡雄二『45回転の夏』)
活用と結合例
関連語
[編集]- おかしな (連体詞)