ちいさい

出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』
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日本語[編集]

発音[編集]

形容詞[編集]

ちいさいさい

  1. 空間場所をさほど占めていない。容量の少ないさま。
    • わたしは生涯に、たくさんの家を見てきた。大きいのも小さいのも、石造のも木造のも、古いのも新しいのも。(アントン・チェーホフ 神西清訳 『嫁入り支度』)
  2. 数量規模が、一定の基準満たない。
    • よいしょ、と小さい声で言ってみて、路のまんなかの水たまりを飛び越す。(w:太宰治 『鴎 ――ひそひそ聞える。なんだか聞える。』)
  3. こまかい小規模だ。
    • 小さく分類すると千種類以上にもなる。
  4. (抽象的な状態などが) わずかである。
    • 僕の祖父は至つて了見小さい町役場の吏員であつたところ、不図僕は彼が自烈亭と号して狂歌などをよんでゐたのを憶ひ出し、あんなに慎ましやかな酒飲みであつたが、勤勉役員で、普段でも山高しやつぽを被り、お目出度い/\といふのが口癖で、人と口論するためしもなく一日一日の平安無事ばかりを祝福して晩酌長閑のどかさに浸つてゐたかの人物でも、内心には矢張りぢれツ度い思ひがあつたのかと意外に思ふのであつた。(牧野信一 『自烈亭』)
  5. 目指す位置や存在感が、平均的で取るに足りない。
    • 市政といへば小さいやうであるが、なか/\さうでない。國務大臣の仕事にも劣らぬほどの難役であるのだ。(鳥谷部春汀 『明治人物月旦(抄)』)
  6. 他人に対して峻厳偏狭だ。包容力がない。
    • 度量が小さい
  7. 幼い
  8. (「小さい方」などの形で)小便の婉曲語。

活用[編集]

対義語[編集]

派生語[編集]

関連語[編集]

翻訳[編集]


脚注[編集]

  1. 大辞林松村明 編、三省堂、2019年、第4版。 ISBN 4-385-13906-7