出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』
安心立命(呉音: あんじんりゅうみょう 漢音: あんしんりゅうめい 慣用音: あんしんりつめい)
- 信仰によって煩悩を絶ち、悩まず心を乱さないこと。
- すべて此等の宗教(?)は、人生に安心立命の道を教へる。そしてこの安心立命に至る手段は、要するに欲望を捨て、義務感を去り、生活に対する一切の責任感をあきらめてしまふことにあるのだ。既に一切をあきらめる。故に焦燥もなく、煩悶もなく、義務感もなく、真に無為不善で居りながら、しかもまたその無為によつて退屈に悩まされることもない。即ち所謂「悠々自適」の境に達し、安心立命して暮すことができるのだ。(萩原朔太郎『病床生活からの一発見』)
- 儒教に由来する成句「安身立命」について、達磨大師が「身」を「心」と解して禅宗に取り入れたもの。なお、「身」と「心」は中国語においては、現在も達磨の当時も音が異なる。
活用と結合例
各活用形の基礎的な結合例
意味 | 語形 | 結合 |
否定 | 安心立命しない | 未然形 + ない |
否定(古風) | 安心立命せず | 未然形 + ず |
自発・受身 可能・尊敬 | 安心立命される | 未然形 + れる |
丁寧 | 安心立命します | 連用形 + ます |
過去・完了・状態 | 安心立命した | 連用形 + た |
言い切り | 安心立命する | 終止形のみ |
名詞化 | 安心立命すること | 連体形 + こと |
仮定条件 | 安心立命すれば | 仮定形 + ば |
命令 | 安心立命しろ 安心立命せよ | 命令形のみ |