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漢字[編集]

字源[編集]

  • 字形の由来は不明。数多くの説が存在したが定説はない[字源 1]。さらに、根拠としていた金文の文字が「害」ではないことが近年明らかにされた[字源 2]ため、これらの説は現在では無効となっている。のち仮借して「そこなう」を意味する漢語{ /*gaats/}に用いる。
  1. 季旭昇撰 『説文新証』 芸文印書館、2014年、601-602頁。
  2. 大西克也 「論古文字資料中的“害”字及其読音問題」 『古文字研究』第24輯 中国古文字研究会、中山大学古文字研究所編、中華書局、2002年、303-306頁。
    陳剣 「簡談清華簡《四告》与金文的“祜福”——附釈唐侯諸器的“佩(賵)”字」 『出土文献綜合研究集刊』第13輯 巴蜀書社、2021年、1-22頁。

意義[編集]

  1. そこなういためる。傷つける。
  2. あやめるころす
  3. わざわい
類義字
  • (そこなう):)、
  • (ころす):残(殘)、
  • (わざわい):
対義字
  • (そこなう):

日本語[編集]

発音[編集]

名詞[編集]

  1. ガイわざわい
  2. ガイ損害弊害
    • あって一利なし。

対義語[編集]

造語成分[編集]

  1. 」(さまたげ支障)の代替字。
    • 妨害(<妨碍)、阻害(<阻碍)、障害
    • 障害者(<障碍者);「害」は、もともと「そこなう」「ころす」「わざわい」を意味する字なので、これを嫌い、最近は「障がい者」と表記されることも多い。

派生語[編集]

熟語[編集]

  1. (そこなう)害悪害獣害心害虫害毒公害残害傷害侵害損害食害蝕害弊害無害不害有害利害
  2. (ころす)危害殺害自害毒害
  3. (わざわい)禍害災害水害雪害被害風害

古典日本語[編集]

動詞[編集]

(がいす)

  1. 傷つける
  2. 殺す殺害する。
害-す 動詞活用表日本語の活用
サ行変格活用
語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形
する すれ せよ

中国語[編集]

*

動詞[編集]

  1. そこなう
  2. ころ
  3. 病気かか
  4. 不安な気持ちになる

熟語[編集]


朝鮮語[編集]

*

名詞[編集]

  1. (日本語に同じ)害。

熟語[編集]


コード等[編集]

点字[編集]