出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』
- 形声。「刀」+音符「七 /*TSIT/」。「きる」を意味する漢語{切 /*tshiit/}を表す字。
- かつて「会意形声文字」と解釈する説があったが、根拠のない憶測に基づく誤った分析である。
|
  |
小篆
|
流伝の古文字 |
《説文》 (漢) |
《六書通》 (明) |
(普通話で陰平に変化したもの)
- きる。
- 刃物で骨を加工する。
- 擦り合わせる。
(普通話で去声に変化したもの)
- (刃が肌にぴったりとくっついているように)身にしみる。
- ぴったりしている。
- 決して、絶対に。(身にしみるように言う、という意味から。)
- 古典日本語ではナリ活用で「セツ」のほか「セチ」とも読む。
- (セツ)緊急である、余裕がない。
- (セツ) 心を込めて祈るさま。
- (セツ) 身にしみて強く感じるさま。
- いま私は中村屋に多数の若き人々を預り、これを思い出して責任を感ずることいっそう切である。(相馬愛蔵、相馬黒光「一商人として―所信と体験―」)
- (きり、ぎり)のみ。だけ。
- 寄宿舎では、その日の講義のうちにあった術語だけを、希臘拉甸の語原を調べて、赤インキでペエジの縁に注して置く。教場の外での為事は殆どそれ切である。(森鴎外「ヰタ・セクスアリス」)
- 右側の構成要素の書き方は、下記のいずれでもよい[1]。
- 第2画の縦線を下ろしたところから右上にハネる(筆順画像の書き方)
- 第2画を曲げて終筆で止める(教科書体の書き方)
- 第2画を曲げて終筆で上にハネる
字典掲載
康熙字典 |
136ページ, 9文字目 |
諸橋大漢和辞典 (修訂第2版) |
1858/1878 |
新潮日本語漢字辞典 (2008) |
837/838 |
角川大字源 (1992) |
667/672 |
講談社新大字典 (1993) |
1125/1133 |
大漢語林 (1992) |
827/830 |
三星漢韓大辞典 (1988) |
307ページ, 5文字目 |
漢語大字典 (1986-1989) |
1巻, 320ページ, 5文字目 |