出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』
漢字
- 形声。原字は「𠬝」で、手で人を押さえつけるさまを象る象形文字で、音符の「凡 /*PƏK/」(「佩」にも含まれるが、平凡の「凡」とは形が似ているだけの別字)を加えて「服」の字体となる[字源 1]。「したがわせる」を意味する漢語{服 /*bək/}を表す字。のち仮借して「衣服」を意味する漢語{服 /*bək/}に用いる。
- 『説文解字』では「舟」+「𠬝」と説明されているが、これは誤った分析である。甲骨文字の形を見ればわかるように「舟」とは関係がない。
- ↑ 張世超、孫凌安、金国泰、馬如森 『金文形義通解』 中文出版社、1996年、2148-2152頁。
林志強等評注 『《文源》評注』 中国社会科学出版社、2017年、510頁。
- 体の形にあった衣類。
- したがう。
- 自由な意思によらず、あることを行なわざるを得なくなること。
- したがわせる:シナ・チベット祖語 *bək (したがわせる)より。
- ミゾ語 bàwk と同根。
- 衣服:シナ・チベット祖語 *bək (衣服)より。
- チベット語 འབོག (上衣)と同根。
音
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訓
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- 訓読み: はつ、はら、はっ ((「はたおりべ」又は「はとりべ」を起源とする服部(はっとり)からの読み。)
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- (フク)全身、上体、下半身など体の比較的広い範囲をおおう衣類。
服 *
fú
- 服する。
- 服用する。
- 心服する。
fù
- (漢方薬)一服。
服 *
- 服制。
服 *
- 感服する。
字典掲載
康熙字典
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505ページ, 2文字目
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諸橋大漢和辞典 (修訂第2版)
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14345/14345'
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新潮日本語漢字辞典 (2008)
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4761/4762
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角川大字源 (1992)
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3991/3992
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講談社新大字典 (1993)
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6668/6669
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大漢語林 (1992)
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4670/4671
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三星漢韓大辞典 (1988)
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883ページ, 14文字目
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漢語大字典 (1986-1989)
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3巻, 2053ページ, 7文字目
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