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うそ

出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』

日本語

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名詞:嘘

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うそ

  1. 真実異なる事実を、真実ではないことを知りながら、相手信じることを意図して伝達すること、またはその伝達した内容虚言詐話
  2. 真実異なっていること。まちがいでたらめ
    • 人生に對する態度變つて來れば、この集に對する態度も變つて來るに違ひない。/實際變るに違ひない。また變らなければである。(石川啄木『歌集「嘲笑」序文』)〔1910年〕[4]
    • 私はその手の柔かい感触を覚えているようにも思う。が、そう言えば、やはりになろう。以来数十年、この手がそんな幼い時の感触を純粋に残しているはずがない。(外村繁『澪標』)〔1960年〕 [5]
    • 世には演劇しばいの見物の幹事をして、それを縁に、俳優やくしゃ接吻キスする貴婦人もあると云うから。/もっともこれは、であろう。(泉鏡花婦系図』)〔1907年〕 [6]
    • 私が巨万の富を蓄えたとか、立派な家を建てたとか、土地家屋を売買して金をもうけて居るとか、種々なうわさが世間にあるようだが、皆だ。(夏目漱石『文士の生活』)〔1914年〕 [7]
  3. つくり話。虚構
    • 私は「世相」という小説はありゃみなの話だ、公判記録なんか読んだこともない、阿部定を妾にしていた天ぷら屋の主人も、「十銭芸者」の原稿も、復員軍人の話も、酒場のマダムも、あの中に出て来る「私」もみんな虚構だと、くどくど説明したが、その大学教授は納得しないのである。(織田作之助『可能性の文学』)〔1946年〕 [8]
    • 「私」小説ではないと言ふ保證のついた小説である。 (芥川龍之介『「私」小説論小見 藤澤淸造君に』)〔1925年〕[9][1]
  4. 信じられないこと。まぼろし不思議
    • 私自身にも、三十七まで生きて来たのが、うそのように思われる事があります。(太宰治『春』)〔1946年〕 [10]
    • ……風よ凪げ! アリババのようにわたしが命令をくだすと、風はたちまち力をぬいて、海はうそのように静まりかえる。(壺井栄『二十四の瞳』)〔1952年〕 [11]
  5. かりそめ。時期外れ。
  6. (「うそ」「うそだ」「うそだろう」などの形で感動詞的に)信じられない、驚いた、困った、などのニュアンスを表す。

語源

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発音

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類義語

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対義語

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派生語

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関連語

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翻訳

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名詞:偽

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うそ

  1. (俗語, 論理学) 命題ではないこと。

対義語

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翻訳

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名詞:鷽

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うそ拙老婆

  1. (, 春の季語) 鳥の名、詳細は「ウソ」参照。

名詞:獺

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かわうそ

うそ

  1. かわうそ別名

翻訳

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かわうそ — 「かわうそ#翻訳」を参照のこと

名詞:嘯

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うそ

  1. くちぶえ

翻訳

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くちぶえ — 「くちぶえ#翻訳」を参照のこと

古典日本語

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名詞

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うそ

  1. くちぶえ