うかぶ

出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

日本語[編集]

動詞 1[編集]

うかぶかぶ、浮ぶ、かぶ】

  1. 地面や床、壁などの地表面から離れ、液体表面や液体中、気体中などに存在している。また、そのように見える。
  2. に現れる。
    1. 奥から表面に現れ出る。水中から水面に移動する。
    2. 感情表出する。
      • 杜洩は牛と目を見合せ、眉をしかめながら、そっと室を出る。客が去ってから始めて、牛男の顔に会体えたいの知れぬ笑がかすかに浮かぶ。(中島敦牛人』)
      • 彼はいつでもむだにカフェーなどを廻り歩いた帰り、よくそう思って、興奮した。しかしそれが皆いい加減疲れきった頭に、反動的に浮ぶ、いわば空興奮であるように思われ、淋しく感じた。(小林多喜二雪の夜』)
    3. (場景や想像、記憶などが)頭に思い起こされる
    4. 考えをおもいつく。ひらめく
    5. (おぼろげだったものやことが)はっきりとする。
      • くらい中を大声あげてくる男の群五、六人、何者ぞとすれちがうおり、かれこれ互に見やれば、肩には白いもの、何匹かの兎が闇に浮ぶ。猟師だったのだ。(別所梅之助雪の武石峠』)
  3. 陽気だ。浮つく。浮く。
    • 空は、仰げば目も眩む程無際限に澄み切つて、塵一片飛ばぬ日和であるが、稀に室外を歩いてるものは、何れも何れも申合せた様に、心配気な、浮ばない顔色をして、跫音を偸んでる様だ。(石川啄木赤痢』)
  4. (まれ) 予定していた費用や時間よりも少なく済む浮く
  5. (多く「浮かばれる」の形で) 悔しさ無念さが解消される。
    1. 死者の霊が成仏する。
      • 「私は芳三でございます」 伯父さんは体がぞくぞくした。芳三とは新仏の名であった。[...]「私の使っていた物は、皆墓へ持って来て埋めてもらいとうございます、そうして貰わないと私は心が残って、浮ばれません」(田中貢太郎餅を喫う』)
    2. (多く打ち消しの語を伴って) 努力むくわれる。
      • 九州などの農業と違つて、原料になる藁がないものですから[...]。これぢやとても、農民達は一生浮ばれないと思つたんですね。(有島武郎私有農場から共産農団へ』)
      • 軍需 工場戦士に朗報 交替制を大阪で実施 六万の失業者も浮かぶぞ(『大阪朝日新聞』表題 - 神戸大学経済経営研究所 新聞記事文庫

活用[編集]

うか-ぶ 動詞活用表日本語の活用
バ行五段活用
語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形
うか

各活用形の基礎的な結合例
意味 語形 結合
否定 うかばない 未然形 + ない
意志・勧誘 うかぼう 未然形音便 +
丁寧 うかびます 連用形 + ます
過去・完了・状態 うかんだ 連用形音便 +
言い切り うかぶ 終止形のみ
名詞化 うかぶこと 連体形 + こと
仮定条件 うかべば 仮定形 +
命令 うかべ 命令形のみ

発音[編集]

NHK
ウカブ

関連語[編集]

語義1
類義語: 浮遊する
対義語: 沈む
語義2-1
類義語: 浮上する
対義語: 沈む
派生語: 浮かび上がる浮かび出る
語義2-3
熟語: 目に浮かぶ胸に浮かぶ頭に浮かぶ
語義2-5
対義語: ぼやける
語義3
対義語: 沈む
語義4
対義語: 嵩む

翻訳[編集]

動詞 2[編集]

うかぶかぶ、浮ぶ、かぶ】

活用

カ行五段活用
浮か-ぶ
  1. うかべる の文語。

関連語[編集]