出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』
Wikimedia Commons
- ↑ 裘錫圭 『文字学概要』 商務印書館、1988年、112頁。
季旭昇撰 『説文新証』 芸文印書館、2014年、753頁。
林志強等評注 『《文源》評注』 中国社会科学出版社、2017年、40頁。
- 『説文解字』によると、「火,燬也。南方之行,炎而上,象形 ― 火は燬(=火、焼く)のこと。五行でいえば、南方にあたる。炎がたちあがり、燃え上がる〔さまに象る〕。象形」。
- 「燬」は、類音による注釈。同字は鄭張尚芳により両唇音を含む /*hmralʔ/ の再構が与えられ、{火} とともに シナ・チベット祖語 *mej(=火)に関連している可能性がある。
- ひ。空気中における継続的な酸化現象で発光や強い発熱を伴うもの、及びその現象により生ずる光や熱。
- 五行、七曜の一つで火のような灼熱の性質を表す。
- 七月流火、九月授衣(『詩経/豳風』)
- [訳] 七月に心宿が天頂を過ぎ、九月は衣替えの季節。
- 「流火」は心宿のこと。一説に、地上付近のほうき星のことという。この詩句のために、「流火」は陰暦七月の異称となった。
- 心宿は蠍座のアンタレス(=中子星)を含む星座。先秦時代の7月は8月から9月にあたると考えられ、暑さの和らぐ頃。
火 *
- シナ・チベット祖語(PST):*mej[語源 1]
- 推定される同根語[語源 2]
- 上古中国語
- {火} /*hmə^j/ or /*χwɑ̂r/(=火)
- {毀} /*χi̯wɑ̆r/(=こぼつ・こわす)
- {燬} /*χi̯wɑ̆r/(=燃えるような)
- チベット - ビルマ祖語 :*mey(=火)
- ロロ - ミャンマー祖語:s/ʔ-mey² (=火)
- ビルマ文語(WT):mì (=火)
- カレン語:hmeᴮ (=火)
- ↑ " Axel Schuessler, ABC Etymological Dictionary of old chinese, University of Hawaii Press, 2006, p. 291
- ↑ "STEDT( "Sino-Tibetan Etymological Dictionary and Thesaurus")"
字典掲載
康熙字典 |
665ページ, 1文字目 |
諸橋大漢和辞典 (修訂第2版) |
18850 |
新潮日本語漢字辞典 (2008) |
6559 |
角川大字源 (1992) |
5407 |
講談社新大字典 (1993) |
9134 |
大漢語林 (1992) |
6438 |
三星漢韓大辞典 (1988) |
1073ページ, 19文字目 |
漢語大字典 (1986-1989) |
3巻, 2187ページ, 1文字目 |