出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』
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U+3042, あ
HIRAGANA LETTER A

[U+3041]
平仮名
[U+3043]
Wikimedia Commons
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日本語[編集]

平仮名[編集]

あ 教科書体
筆順

接頭辞 [編集]

あ-

  1. 遠称w:指示詞を構成する。

感動詞[編集]

  1. 驚いたり感動したりしたときに出る声。あああっ
    • 、びっくりした。
  2. 呼びかけの声。ああ
    • 、君。ちょっと来て。

成句[編集]

助詞[編集]

  1. 助詞の「」の転訛。
    • 「なんでえこれ、妙な者が出て来やがったが、夢かな」(山本周五郎「ゆうれい貸屋」)
    1. (山形県の方言)助詞の「」、「[1]
      • かえつ何だ
        (標準語)これは何ですか
  2. 助詞の「」の転訛。
    • 「そいつあひでえ仕掛だ、死んでまでそんな苦労があるたあおどろきだ、そうとすれ、おれも考えなくちゃあならねえ」(山本周五郎「ゆうれい貸屋」)
  3. 助詞の「」の転訛。五段活用動詞では「語幹+ア段」(未然形と同じ)に、他の動詞では「語幹+ら」に接続する。助動詞「です」「ます」は「でさ」「まさ」に接続する。
    • 「先生に頼んで買ってもらわ、おいらが買えなけりゃ先生に頼ま」(中里介山「大菩薩峠 畜生谷の巻」)
    • 「そうと決まったら、二人で交番までひと走り行ってくら」(佐藤垢石「泡盛物語」)
    • 「へ……? 船頭というと、船のあの船頭ですかい」/「決まってら。駕籠屋に船頭があるかい。(略)」(佐々木味津三「右門捕物帖 首つり五人男」)
    • 「面白いの、面白くないのって、村中大笑いでさ。(略)」(夏目漱石「草枕」)
    • 「僕らは不相変教場内でワーっと笑ったね。生意気だ、生意気だって笑ったね。――どっちが生意気か分りゃしない」(夏目漱石「野分」)

漢字[編集]

Wiktionary:漢字索引 音訓 あ#ア参照


古典日本語[編集]

万葉仮名の表記[編集]

名詞・畔[編集]

  1. あぜくろ
    • 離天照大御神之営田之此阿字以音(『古事記』上巻)
      天照大御神の耕作する田の畔を壊したり

名詞・足[編集]

  1. あし
    • 能於登世受 由可牟古馬母我(のおとせず ゆかむこまもが)(『万葉集』第14巻3387(下総国の歌))
      足音もせずに行く駒が欲しい

名詞・網[編集]

  1. あみ

代名詞[編集]

  1. 】(第一人称)われ
  2. 遠称の指示代名詞、あれ
日本語の指示詞
  近称-) 中称-) 遠称-) 不定称-)
指示代名詞 これ [複数: これら] それ [複数: それら] あれ [複数: あれら] どれ
指示代名詞 こいつ
こちらさま
そいつ
そちらさま
あいつ
あちらさま
どいつ
どちらさま
連体詞 この その あの どの
場所 ここ
こっから
そこ
そっから
あそこ
 
どこ
どっから
方向 こちらこっち そちらそっち あちらあっち どちらどっち
態様 こう
こんな
こんくらい
こんだけ
そう
そんな
そんくらい
そんだけ
ああ
あんな
あんくらい
あんだけ
どう
どんな
どんくらい
どんだけ

動詞[編集]

  1. ありの連体形「ある」の音便「アン」の「ン」を省略したもの。
    • 世の中の人の心は目かるれば、忘れぬべきものにこそめれ。(伊勢物語

コード等[編集]


出典[編集]

  1. 山形県方言集』 山形県師範学校編、山形県師範学校、1933年1月15日。