出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』
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漢字[編集]

字源[編集]

  • 形声。「」+音符「 /*RUN/」。「とく」を意味する漢語 /*ruun/}を表す字。もと「侖」が{論}を表す字であったが、「言」を加えた。

意義[編集]

(括弧内は『広韻』、外は『詩韻』に従う。)

去声願(慁)韻[編集]

  1. 筋道を立てて説明する。
  2. よしあしを説明する。
    • 將之道奈何?」((しゃう)ずるの道奈何いかん?)
      将軍を論じるうえでの要点はどうなのか?(『六韜』「論將第十九」)
  3. 筋道を立てて罪刑をきめる。
  4. 筋道を立てて説明された考え方。
  5. (仏教)三蔵の一つ「論蔵」。の註釈。(サンスクリット:upadeśaの訳語。)

平声元(魂)韻[編集]

  1. 論語

語源[編集]

  • ミゾ語 râwn (相談する)と同根[語源 1]
  1. Axel Schuessler, ABC Etymological Dictionary of old chinese, University of Hawaii Press, 2006, p. 369.

日本語[編集]

発音[編集]

名詞[編集]

(ろん)

  1. 適切順序に沿って筋道立てながら説明される考え。または、そのように考えを述べること。
    • われらの哲学は以上述べたとおり、子供の心を出発点とし、できるだけ言葉に捕とらえられぬように注意しながらを進めてゆくことを主張するが[…](丘浅次郎「我らの哲学」)〔1921年〕[1]
    • いや、そういう君のは、甚だしく定量性を欠かいている。(海野十三「海底都市」)〔1948年〕[2]
  2. (仏教) 仏教の教説を解説した書物の総称。アビダルマの漢訳語。

派生語[編集]

上位語[編集]

同族語[編集]

連語・ことわざ[編集]

接尾辞[編集]

(ろん)

  1. 名詞に付けて、それを体系立てて論じたものを指す。
  2. 名詞に付けて、それをすべきとする意見議論
    • 早期解散、首相交代など。

用法[編集]

(語義1.)接尾辞「」に対して、やや小さい範囲を取り扱ったものに使う。「○○学」の中に「□□論」や「△△論」があるという形で体系づけられる。

熟語[編集]

中国語[編集]

*

介詞[編集]

lùn

  1. (量詞の前に付いて)~で、~に応じて。
  2. ~については。

人名[編集]

Lùn

  1. 中国人ののひとつ。

熟語[編集]

朝鮮語[編集]

*

熟語[編集]

ベトナム語[編集]

*

名詞[編集]

  1. 論文

動詞[編集]

  1. 論じる

コード等[編集]

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  1. 青空文庫(2017年10月25日作成)(底本:「「進化と人生(下)」講談社学術文庫、講談社、1976年11月10日第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/001474/files/57885_63064.html 2019年6月22日参照。
  2. 青空文庫(2001年7月17日公開、2006年7月24日修正)(底本:「海野十三全集 第13巻 少年探偵長」三一書房、1992年2月29日初版)https://www.aozora.gr.jp/cards/000160/files/2659_23879.html 2019年6月22日参照。