Wiktionary:日本語の活用

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日本語の用言および助動詞活用をします。ここでは、日本語の活用についての解説をします。

口語文法[編集]

現在用いられている日本語は口語文法によります。この項では、口語文法における日本語の活用の解説をします。

日本語での活用語は動詞、形容詞、形容動詞、助動詞の4種類があり、各品詞ごとにそれぞれの活用の型があります。そもそも活用とは、その語の後に続く言葉に合わせて語尾が変化することを言います。例えば、動詞の「読む」という単語であれば、「読ない」「読だ」「読う」などと、同一の動詞であるにもかかわらず語尾の形が変化することを活用といいます。このとき、「読」の部分は常に変化していません。これを語幹といいます。また、活用によって変化している、「ま」「ん」「も」の部分を活用語尾と呼びます。

また、活用語の活用形は6種類あり、未然形連用形終止形連体形仮定形命令形とあります。

未然形
未然形はまだ起こっていないこと、起こるはずの無いことを示す活用です。口語文法では示す意味によって、同じ未然形でも活用が異なります。このページに表示する表では、左側の未然形が「否定」「使役」「受身」などを表すもので、右側の未然形が「意志」を示すものです。一般に、助動詞「ない」、「せる」、「れる」「られる」、「」「よう」などに接続します。
連用形
主に用言に接続する活用形です。また、助詞「ます」などに接続します。
終止形
文を止めるときに使用する活用形です。
連体形
主に体言に接続する活用形です。
仮定形
仮定をする際に使用する活用形です。主に助詞「」に接続します。
命令形
命令文などに用いる活用形です。文の終わりで使うという意味では終止形と同じですが、こちらには相手にその動作をさせる、命令のニュアンスが入ります。

動詞[編集]

動詞の活用には五段活用上一段活用下一段活用変格活用の4種類があります。この活用の種類は各動詞ごとに決まっており、ある一定の規則にしたがって、動詞の語尾が変化します。

五段活用[編集]

未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形
-a
-o
-i -u -u -e -e
五段活用動詞「読む」の活用
語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形

上一段活用[編集]

未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形
-i -i -i -i -i -i ろ/よ
上一段活用動詞「見る」の活用
語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形
みる みる みれ みろ/みよ

下一段活用[編集]

未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形
-e -e -e -e -e -e ろ/よ
下一段活用動詞「食べる」の活用
語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形
べる べる べれ べろ
例外
下一段活用動詞「くれる」の活用
語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形
れる れる れれ
(れろ)

サ行変格活用[編集]

これは、動詞「する」およびその複合動詞(「勉強する」など)のみの活用です。

未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形


する する すれ しろ
せよ
サ行変格活用動詞「演奏する」の活用
語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形
演奏

する する すれ しろ
せよ

カ行変格活用[編集]

これは、動詞「来る」のみの活用です。

語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形
くる くる くれ こい
こよ

形容詞[編集]

未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形
-かろ -かっ -い -い -けれ
-く
形容詞「白い」の活用
語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形
かろ かっ けれ

形容動詞[編集]

ダ型活用[編集]

未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形
-だっ
-だろ -で -だ -な -なら
-に

ただし、丁寧語では以下のような活用をします。

未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形
-でしょ -でし -です (-です) (-でしたら)

タルト活用[編集]

未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形
-と -たる (-たれ)

助動詞[編集]

助動詞は各助動詞ごとにさまざまな活用をします。

古典文法[編集]

日本で過去に用いられていた日本語は古典文法によります。

活用に関する用語は基本的に口語文法の場合と同じですが、ただ、現代と若干活用の仕方が異なります。この項では口語文法との違いをあげつつ解説していきます。

古典文法では「仮定形」はなく、代わりに「已然形」があります。これはすでに起こってしまったことをあらわす活用形で、一般に助詞に接続します。

また、古典文法では未然形は用法を問わず同じ活用をします。これも口語文法とは違うところです。

動詞[編集]

動詞の活用には四段活用上二段活用上一段活用下一段活用下二段活用変格活用の6種類があります。この活用の種類は口語文法と同様、各動詞ごとに決まっており、ある一定の規則にしたがって、動詞の語尾が変化します。

四段活用[編集]

未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形
-a -i -u -u -e -e

上二段活用[編集]

未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形
-i -i -u -u -u -e

上一段活用[編集]

これは、動詞「いる」「ゐる」「ひる」「みる」「にる」「きる」のみの活用です。

未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形
-i -i -i -i -i -i

下一段活用[編集]

これは、動詞「ける」のみの活用です。

未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形
-e -e -e -e -e -e

下二段活用[編集]

未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形
-e -e -u -u -u -e

ラ行変格活用[編集]

これは、動詞「あり」「をり」「はべり」「いまそかり」のみの活用です。

未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形
-ら -り -り -る -れ -れ

ナ行変格活用[編集]

これは、動詞「いぬ」「しぬ」のみの活用です。

未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形
-な -に -ぬ -ぬる -ぬれ -ね

カ行変格活用[編集]

これは、動詞「」のみの活用です。

未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形
くる くれ こ/こよ

サ行変格活用[編集]

これは、動詞「」「おはす」およびその複合動詞のみの活用です。

未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形
-せ -し -す -する -すれ -せよ

形容詞[編集]

形容詞の活用にはク活用シク活用の2種類があります。

ク活用[編集]

未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形
本活用 -く -く -し -き -けれ
カリ活用 -から -かり (-かり) -かる -かれ -かれ

シク活用[編集]

未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形
本活用 -しく -しく -し -しき -しけれ
カリ活用 -しから -しかり (-しかり) -しかる -しかれ -しかれ

形容動詞[編集]

形容動詞の活用にはナリ活用タリ活用の2種類があります。一般にタリ活用は漢語から発生した形容動詞(堂堂たりなど)の活用となります。

ナリ活用[編集]

未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形
-なら -なり -なり -なる -なれ -なれ
-に

タリ活用[編集]

未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形
-たら -たり -たり -たる -たれ -たれ
-と

助動詞[編集]

助動詞は各助動詞ごとにさまざまな活用をします。

未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形
しか
けむ けむ けむ けめ
けり けら けり ける けれ
ごとし (ごとく) ごとく ごとし ごとき
さす させ させ さす さする さすれ させよ
しむ しめ しめ しむ しむる しむれ しめよ
する すれ せよ
ざら ざり ざる ざれ ざれ
たし たく たく たし たき たけれ
たから たかり たかる
たり(完了) たら たり たり たる たれ たれ
たり(断定) たら たり たり たる たれ たれ
つる つれ てよ
なり(断定) なら なり なり なる なれ なれ
なり(伝聞・推定) なり なり なる なれ
ぬる ぬれ
べし (べく) べく べし べき べけれ
べから べかり べかる
まし ましか まし まし ましか
ませ
まじ (まじく) まじく まじ まじき まじけれ
まじから まじかり まじかる
まほし (まほしく) まほしく まほし まほしき まほしけれ
まほしから まほしかり まほしかる
(ま)
むず むず むずる むずれ
めり めり めり める めれ
らし らし らし らし
(らしき)
らむ らむ らむ らめ
らる られ られ らる らるる らるれ られよ
るる るれ れよ